徹底比較! 貸株におすすめの証券会社

2024年5月31日(金) 16時21分32秒
徹底比較!貸株におすすめの証券会社


貸株サービスはマネックス証券が2003年1月にサービス開始によって零細の個人投資家にもサービス提供がされるようになりました。
現在では楽天証券やSBI証券など大手ネット証券は貸株サービスを提供しています。
それでは、どの証券会社がおすすめなのか貸株金利面、貸株サービスの機能面から徹底比較して解説していきます。

貸株金利面の比較


貸株金利について、「市場区分毎の平均金利」、「ボーナス金利(0.5%以上、1%以上)銘柄数」、「貸株対象銘柄数」、「通常金利」、「最高金利」の観点から比較しました。
※ 下記は、2024年5月末時点の貸株金利の比較表となります。

証券会社 金利評価 グロース市場平均金利 スタンダード市場平均金利 プライム市場平均金利 全市場平均金利 1%以上金利銘柄数 0.5%以上金利銘柄数 貸株対象銘柄数 通常金利 最高金利
楽天証券 1.27% 0.51% 0.14% 0.44% 669 914 4235 0.10% 11.25%
SBI証券 1.17% 0.50% 0.14% 0.42% 664 913 4213 0.10% 7.50%
GMOクリック証券 1.25% 0.44% 0.13% 0.41% 736 857 4154 0.10% 11.00%
auカブコム証券 0.76% 0.15% 0.04% 0.18% 263 520 約4200 0.02% 10.00%
マネックス証券 0.49% 0.13% 0.14% 0.12% 78 300 約4200 0.10% 15.00%
松井証券 0.45% 0.31% 0.34% 0.38% 114 202 995 0.20% 6.00%


上記を見れば分かるように大手ネット証券の中でも、「楽天証券」、「SBI証券」、「GMOクリック証券」の貸株金利が抜けています。
この3社の平均金利の比較は統計情報で確認が出来ますが、甲乙つけがたい金利となっています。

上位3社以外でコメントすると、auカブコム証券は通常金利が0.02%になっており、他社に比べて低い水準となっています。
また、松井証券は通常金利0.2%であることを謳って貸株サービスをPRしていますが、貸株対象銘柄数は995銘柄と他の証券会社と比較して1/4しかありません。
特に東証プライム銘柄で貸株対象なのは50銘柄ほどしかないことに留意しましょう。
大型株はほとんどの銘柄が通常金利しか付きませんので、大型株がメインの方はauカブコム証券や松井証券で貸株するのは避けるようにしましょう。

貸株サービスの機能面の比較


貸株サービスの機能面について、「優待自動取得機能の有無」、「配当自動取得機能の有無」、「代用有価証券の貸株可否」、「一部貸出さない機能」、「出庫(移管)手続き」の観点から比較しました。貸株のデメリットで解説しましたが、優待自動取得機能や配当自動取得機能は非常に重要な機能です。
出庫手続きの簡便さは、別途解説しますが、貸株料を出来るだけ高く得るために必要な機能となります。
下記は、2024年6月時点の貸株サービスの機能面の比較表となります。

証券会社 機能評価 優待自動取得 配当自動取得 代用有価証券の貸株 一部貸出さない 出庫(移管)手続き
楽天証券 オンライン
SBI証券 申込書郵送
GMOクリック証券 △(信用口座必要) オンライン
カブドットコム証券 オンライン(有料)
マネックス証券 申込書郵送
松井証券 申込書郵送

最も機能面が充実しているのは、楽天証券となり、ついでSBI証券、マネックス証券、松井証券となります。
GMOクリック証券については、配当自動取得機能がなかったり、貸株の一部貸出さない機能が信用口座必須ということもある点は使いにくいですが、優待や配当が無い会社が多いグロース株の貸株には向いていると思います。

貸株おすすめ証券会社総合ランキング


最後に貸株おすすめ証券会社の総合ランキングです。

証券会社 総合ランキング 貸株金利面の評価 貸株サービス機能面の評価
楽天証券 1
SBI証券 2
GMOクリック証券 3
マネックス証券 4
カブドットコム証券 5
松井証券 6


貸株金利面の評価、貸株サービス機能面の評価いずれも◎だった、楽天証券が1位、僅差の2位がSBI証券、機能面は劣るものの、貸株金利が高くグロース株の貸株におすすめなGMOクリック証券が3位となりました。
別記事にて、「貸株料を最大化するための貸株運用戦略」について解説しますが、私は楽天証券、SBI証券、GMOクリック証券の3社全ての口座開設をおすすめします。
続いて各証券会社についてコメントします。

楽天証券


楽天証券については、SBI証券、GMOクリック証券と並んで貸株金利も最高水準で、機能面も文句がありません。
現物株の売買手数料もSBI証券と並んで無料ですので貸株をするには必須の証券会社だと言えます。
一点、貸株金利の傾向を調べていて分かったことですが、決算直後に貸株金利を保守的に下げてくる傾向があり、決算前後の貸株金利の変動が他証券会社に比べて大きいです。
決算直後に貸株金利が下がっても翌週などに金利が戻ることも多いので一喜一憂しないようにしましょう。

SBI証券


SBI証券については、楽天証券、GMOクリック証券と並んで貸株金利は最高水準で、機能面も出庫(移管)手続きが申込書郵送で面倒である以外はバッチリな証券会社です。
現物株の売買手数料も楽天証券と並んで無料ですので貸株をするには必須の証券会社です。
また、SBI証券は楽天証券に優位な点として、夜間PTS取引が出来る点と、RIZAP(2928)など札証単独上場銘柄や福証銘柄も貸株可能です。
貸株金利の発表が楽天証券やGMOクリック証券より遅いので、貸株金利の変更を直前に知ることになる点は少しマイナスです。

GMOクリック証券


GMOクリック証券については、楽天証券、GMOクリック証券と並んで貸株金利は最高水準です。またボーナス金利銘柄(貸株金利1%以上)数は下図のように安定して最も多い証券会社です。一方、機能面には難があり、配当自動取得サービスが無い点は大きなマイナスとなります。配当を出す銘柄については、楽天証券やSBI証券を活用する方が良いでしょう。配当を出さないグロース銘柄については貸株金利が魅力的で利用をおすすめできます。現物株の売買手数料は楽天証券やSBI証券より劣りますが、一日100万円まで無料となります。

ボーナス金利銘柄(貸株金利1%以上)数推移


マネックス証券


マネックス証券は、我々零細の個人投資家向けに貸株サービスをはじめて提供してくれた証券会社です。
また機能面については大きなマイナス面もないので、他社と金利面の差がつかない大型株を貸株するには良いかもしれません。
ただし、現物株の売買手数料がかかるのでその点がネックとなってきます。

auカブコム証券


auカブコム証券は貸株対象銘柄数は4000銘柄を超えてきますが、通常貸株金利が0.02%と他社より低い点が大きなマイナスです。
また、機能面では配当自動取得機能が無いので配当が出る銘柄について使いにくい点も大きなマイナスとなります。
現物株の売買手数料は楽天証券やSBI証券より劣りますが、一日100万円まで無料となります。

松井証券


松井証券は通常貸株金利0.2%であることを謳って貸株サービスをPRしていますが、貸株対象銘柄数は995銘柄と他の証券会社と比較して1/4しか無いことに注意しましょう。
他社であれば通常金利以上が付いている銘柄のみがそもそも貸株対象となっています。
特に東証プライム銘柄で貸株対象なのは50銘柄ほどしかありませんので大型株はほとんど貸株料が得られないと認識しておきましょう。
現物株の売買手数料は一日50万円まで無料となります。

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学生時代から株式投資をはじめ貸株歴も約20年。元ネット証券会社、元SaaS企業のエンジニア。 現在はウェブサービス開発のかたわら、グロース株中心に株式投資中。
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