かしこく稼ごう! 貸株料を最大化する方法!

2024年6月3日(月) 15時39分2秒
貸株料最大化手法


「徹底比較! 貸株におすすめの証券会社」にて、おすすめの証券会社をランキング形式で紹介しました。
株式の保有規模がそれほど大きくなかったり、大型株中心の取引をされている方については、金利面、機能面どちらも優れる楽天証券またはSBI証券を使って貸株サービスを利用すれば、それで正直十分です。
しかし、株式の保有規模が大きかったり、グロース株中心の取引をされている方にとっては、手法次第で得られる貸株料は大きく変わってきます。
ここでは、貸株料を最大化するために私が実践している手法について説明していきたいと思います。

銘柄ごとの貸株料は証券会社によって大きく異なる


まず、以下の2つの銘柄(4375 セーフィー6027 弁護士ドットコム)について、楽天証券、SBI証券、GMOクリック証券の貸株金利の推移を確認してみましょう。

4375_セーフィー_貸株金利推移.png 22.7KB


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2つの銘柄の貸株金利の推移を証券会社毎に見てみると、銘柄ごとの貸株料が証券会社によって大きく異なることが分かります。
4375 セーフィー については、GMOクリック証券が5%の高金利(2024/6/3基準)を付けているのに対し、SBI証券は2%となっており3%の大きな金利差が付いています。
一方、6027 弁護士ドットコム については、SBI証券と楽天証券が4.5%の高金利(2024/6/3基準)を付けているのに対し、GMOクリック証券は2%の金利と2.5%の金利差が付いています。

したがって、この2銘柄で貸株料を最大化するには、4375 セーフィーについてはGMOクリック証券で貸株して、6027 弁護士ドットコムについては、SBI証券で貸株するのが貸株金利を最大化することになります。

貸株金利がなぜこのように証券会社によって大きく差が付くのかについては別記事で考察を述べようと思いますが、証券会社が機関投資家に貸し出す貸株金利は証券会社毎で差がつかない(機関投資家は当然一番安い金利で貸してくれる先から借りる)はずなので、残る理由は証券会社がその直接のユーザーである投資家に株を貸出す一般信用の売りの需要差となるはずです。
つまり、4375 セーフィーについては、GMOクリック証券で一般信用の空売り需要が強く、6027 弁護士ドットコムについては、SBI証券で一般信用の空売り需要が強いということになります。
流動性が少ないグロース銘柄については、特定の個人投資家の空売りの存在感が大きい事が分かります。

銘柄ごとに安定的に高い貸株金利を得られる証券会社で取引しよう


銘柄ごとに高い貸株金利が付く証券会社が異なる事について解説しましたが、直近の貸株金利だけ見て取引する証券会社を決定することはおすすめしません。
上記2つの銘柄の各社の貸株金利の推移を見ても分かるように貸株金利は変動するからです。
直近の貸株金利が高い証券会社で取引してもすぐに貸株金利が引き下げられたということは良くあります。
銘柄ごとに安定的に高い貸株金利を得られる証券会社を見極めて取引することが大事です。
4375 セーフィー6027 弁護士ドットコムの上記2例で言えば、楽天証券は最高の貸株金利を付けるタイミングはあるものの、金利の上下動が大きいので、4375 セーフィーはGMOクリック証券で、6027 弁護士ドットコムはSBI証券で貸株するのがベストとなります。
銘柄ごとの証券会社別の貸株金利の推移を分析するためには、是非当ウェブサイトを活用ください!

他社の方が条件が良くなったときは株式の出庫(移管)を活用しよう


貸株金利は変動するため、株の購入時に安定的に高い貸株金利を得られる証券会社で取引したとしても、期間を経れば、他社の方が安定的に高い貸株金利を得られるようになる事はよくあります。
その場合は、その銘柄の貸株を解除し(貸株中だと出庫できません)、株式の出庫(移管)をしましょう。株式の出庫(移管)は、「徹底比較! 貸株におすすめの証券会社」でも説明しましたが、楽天証券、SBI証券、GMOクリック証券いずれも無料なのでコストはかかりません。
また楽天証券とGMOクリック証券はオンライン手続きで出庫(移管)が完了するので非常に手軽です。一方、SBI証券は申込書の郵送が必要で少々面倒です。
申込書の郵送が必要ということは、出庫(移管)が完了するまで時間がかかり、貸株できない期間も増えてしまいます。
そのため、私は楽天証券とSBI証券で金利面の条件が同じ場合は楽天証券で貸株するようにしています。
また、他に出庫(移管)を活用するシーンとして、GMOクリック証券は1日100万円を超えると株式売買手数料がかかって来るので(2024年6月時点)、1日100万円で捌けないほど株を売却したいケースで、株の売却タイミングが近くなったら楽天証券やSBI証券に株を移管するという手法も有効だと思います。

貸株料最大化する方法まとめ


  1. 楽天証券、SBI証券、GMOクリック証券で口座開設を行い、貸株サービスを利用開始する
  2. 買いたい銘柄が決まったら当サイトを活用し、安定的に高い貸株金利を得られる証券会社を選定する
  3. 2で選定した証券会社で株式を購入して貸株を行う
  4. 他社の方が安定的に高い貸株金利を得られる場合には、株式の出庫(移管)を行う

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学生時代から株式投資をはじめ貸株歴も約20年。元ネット証券会社、元SaaS企業のエンジニア。 現在はウェブサービス開発のかたわら、グロース株中心に株式投資中。
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